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診察時間 平日 午前9時~12時
午後3時~7時
日祝 午前10時~12時
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昨夕の散歩では後肢の爪をこするような歩き方をして気になってはいたが、食欲もあり様子を見ていた。今朝になって両後肢とも完全に引きずるようになり元気も全くない。
椎間板ヘルニア: 脊髄神経の物理的・化学的ダメージの時間により予後が大きく変わります。特にダックス・コギー・ビーグル・シーズー・狆などは要注意です。
当院では、脊髄神経をコーティング保護し自然治癒力を利用した内科療法を実施しています。このポリマー療法、PEGを点滴静注することによりミエリンの剥がれた神経線維をフリーラジカルの攻撃から守る保護皮膜を作り自然治癒を促進する体に優しい内科療法です。
急に片眼を細めて涙が多く出始めた。しきりに眼をこするので来院した。
表在性角膜炎: シーズー、パグ犬、ペキニーズなど眼が大きい短頭種は、目の表面を傷つけることが多く要注意です。
角膜炎は自分で掻き壊すことにより、あっという間に重症化することが多いので、見つけたら様子をみないですぐに病院に連れて行きましょう。
治療は自壊防止のエリザベスカラー装着と点眼を主としますが、当院では角膜再生を促すプラセンタ(ラエンネック)の注射も実施しています。
最近、水をよく飲むようになってご飯も残すようになってきた。
ちょっとやせてきたようなので病院に連れてきた。
慢性腎不全: 中高齢のネコに非常に多い病気です。
上記のような症状が出た時には腎機能の98%以上が壊れています。腎臓は再生出来ない臓器であり皮下補液などの対症療法を続けていくだけで治癒することはありません。症状が出てからでは遅すぎる不治の病の代表です。
野生の本能が強い猫は、症状を人に判るようには決して出しません。6~7歳になったら必ず年1回の検査をしましょう。尿検査・血液検査・エコー検査などで判定します。
以前より体を痒がってはいたが、ここのところ前足や眼の周りの毛も禿げて、ひっきりなしに体をなめている。
アトピー性皮膚炎: 柴犬、ジャックラッセルテリア、ラブラドール・レトリーバー、ウエスティ等に多い慢性のアレルギー反応性の皮膚疾患です。
発症は3歳以下で前肢や顔面の脱毛、外耳炎、季節的に悪化を繰り返すのが特徴です。この病気になると、皮膚のバリアーが異常を起こし細菌感染、マラセチアなどの酵母菌が繁殖する2次的な皮膚病にも悩ませられることになります。
当院では、減感作療法、乳酸球菌やインターフェロンによる免疫療法を実施してい
最近痩せてきた、食欲は旺盛で元気もありすぎ、たまに突然走りまわる。食欲も元気もあるので様子をみていたが、痩せてきたのが気になり来院した。
甲状腺機能亢進症: 喉の下にある甲状腺が過形成を起こしホルモンを過剰に分泌すると、代謝が亢進し腎機能、高血圧、眼症状、神経症状などの多様な疾患が引き起こされる病気です。
食欲の亢進も病気の症状であり、放置されやすい病気といえます。
診断がつけば治療はお薬を飲ませることで良好なコントロールが可能であり長寿を期待できます。
よく水を飲み、歳のせいか毛も薄くなってきた。
でも食欲は旺盛なので様子を見ていた。
ワクチン接種の為来院した時にエコーで診てもらって病気とわかった。
副腎皮質機能亢進症:別名クッシング症候群といい、脳下垂体の良性腫瘍によることが多く、その場合下垂体からの副腎にコルチゾールを多量に出させていることが原因となっています。
多飲多尿という症状、エコー検査による副腎の腫大、ACTH刺激試験という血液検査で診断をしていきます。
現在、トリロスタンという薬品をのませて症状を緩和する治療法が主流となっています。
昨夕仕事から帰ってみると盗食をしていた。
深夜水を飲んでは何度も嘔吐し今朝は全く元気がなくうずくまっていると来院されました。
急性膵炎:高脂肪の食物など何らかの原因で活性化された膵消化酵素が自分の膵臓を自己消化することによって発生します。
超音波検査、膵特異リパーゼ検査、症状から総合的に診断します。重症度によっては命にかかわる怖い病気です。
治療は静脈補液・短期間の絶食、蛋白分解酵素阻害剤の点滴、鎮痛処置など、入院により集中治療が必要となる疾患です。
最近、のどに何か詰まったような動作をするが別段吐くわけでもなく食欲も旺盛だったが、散歩中息切れなのか、何だか疲れやすくなってきた。
僧房弁閉鎖不全症:症状は夜や朝方に多い咳(のどに詰まったような動作は咳のことが多い)散歩を嫌うなどですが、症状が出るのはかなり心臓が肥大してからとなります。
キャバリアやプードル、シーズー、チワワなどの犬種は特に多く、早くは4-5歳から発症しますので、ワクチン接種時など年一回は病院で聴診してもらってください。
治療は、心エコー検査で測定した心負荷の大きさにより薬が増えますので、初期の段階で発見することが本人はもちろん飼い主の方にとっても非常に大切です。
突然ふるえだし、変だなーと見ているうちにけいれんを起こした。以前にも突然ふるえたり、よだれを出したりすることが何度かあったが、初めてけいれんを見てびっくりして来院されました。(脳性の発作の場合、休んでいる時に起こることが多い様です。)
てんかん発作:てんかんには2種類あり、①若いワンちゃんは特発性(素因的)てんかんが多く、この場合は発作のコントロールができれば寿命を全うできます。逆に②中年以上のワンちゃんやネコちゃんは、症候性(構造的)てんかん、つまり脳腫瘍や血腫、水頭症などが脳を圧迫して発作を起こすことがあります。よって歳をとって発作が起きる場合は、頭の中に病変があるかどうかMRI検査で診断をする必要が出てきます。
治療は、重症化する前に数ある抗てんかん薬の中から個体にあった薬(当院のファーストチョイスはフェノバルビタール)を見つけて生涯投与することが肝要です。けいれんを放置していると発作は徐々に頻度が増し群発発作から重積発作に移行し、そして遂には命を落とすこととなります
3日ほど前から水はよく飲んでいるが食欲がなかった。今日おしっこをする場所から白い膿の様な液体が出てきた。
子宮蓄膿症:避妊手術をしていないワンちゃんが未妊娠の場合、ホルモンの影響で子宮内膜の細菌感染を起こしやすくなります。細菌感染により子宮内には膿がたまり排膿(開放性子宮蓄膿症)したり排膿できない(閉鎖性子宮蓄膿症)を発症する。この状態が続くと細菌が産生する内毒素によりDIC(血栓による多臓器不全)を誘発し急速に死の機転をとる怖い病気です。
どうしても子供が欲しい場合は内科的な治療法もありますが、副作用・合併症の確率が高いのでお勧めはできません。
DICが起こる前に外科的に子宮卵巣切除術を実施すべき病気であると言えます。
3ヶ月ほど前から下痢が続き近くの動物病院で胃腸が弱いと消化剤を飲ませていたのですが、なかなか良くならず昨日から吐いて食欲元気も無くなった、と当院に紹介され来院されました。
腸リンパ管拡張症:腸粘膜のリンパ管が拡張し蛋白や脂質が吸収されず腸管内に漏れ出る病態で、重度の低タンパク血症を起こし消化器症状・やせる・腹水などの症状を出します。診断は血液検査と高感度リニアプローブによる超音波検査でほぼ確定診断ができます。
治療は、超低脂肪の手作り食を主体としステロイドと腸管の抗生剤、腸内フローラを活性化する乳酸球菌を経口投与し綿密な管理のもと良好なコントロールが可能です。
今朝急に震え立てなくなった。昨日まで元気で食欲も旺盛だったのに、お腹も痛そうだし全然気力がないと来院されました。
脾臓の血管肉腫:高齢のレトリーバは腫瘍疾患が非常に多く、中でも脾臓の悪性腫瘍は、症状もなく飼い主が気づかないうちに徐々に大きくなり、ついには脾臓が破裂し急性腹症を起こし担ぎ込まれることがあります。重度の貧血と虚脱状態で来院、エコー検査にて脾腫と腹水(血液)を確認後すぐに開腹し脾臓摘出手術を実施します。
どうしても子供が欲しい場合は内科的な治療法もありますが、副作用・合併症の確率が高いのでお勧めはできません。
この犬種に限らず、中高齢のワンちゃんは腹部内臓の画像診断を半年に1回は受けさせてください。
今朝、庭に放したら突然片方の後ろ足が動かなくなり、地面に座り込んで前足で体を引きずっていると来院されました。
脊髄梗塞:脊髄の血管に血栓ができ神経が虚血状態を起こし麻痺が発生します。椎間板ヘルニアと似ていますが、患部の疼痛を訴えることが少なく、片足のみに症状が強く出ます。
2次的な炎症の進行もなく自然治癒することの多い病気ですが、血流を正常化する点滴注射や血行促進のためレーザー光線を当てるなど保存療法が治癒を早めます。
散歩中に突然ふらつき始め座り込んで立てなくなった、しばらくすると何事もなかったように歩き始めたが心配なので病院に連れて来られました。
腹部大動脈血栓症:腹部大動脈分岐部に血栓が張り付き血行を阻害する救急疾患です。ネコちゃんは心臓病(肥大型心筋症)でよく見られます。突然の悲鳴とともに後肢の麻痺が起こり、血栓が肺に飛ぶと呼吸困難で死亡するとても怖い病気です。ワンちゃんの場合は腎疾患や腫瘍、免疫に関した様々な疾患に併発して発症します。
今回の症例であるワイマラナーは大型犬であり血管も太く血栓が完全に閉塞していなかったため命拾いしました。運良く血栓を発見しても危険なく溶かすことは、まずもって非常に難しいことです。まさしく爆弾を抱えている状態、いつ破裂してもおかしくない疾患です。
ここ数日、異常に耳を痒がり後肢で耳を掻いていた。ふと耳を見てみると先端がぷっくらと膨れていたのでご来院されました。
耳血腫:耳介が大きくたれた犬は、耳を掻いたり・振ったりして、耳介の物理的衝撃や圧迫により毛細血管が破れ耳の軟骨版内部に血液貯留が発生します。外耳炎があり、耳の大きな犬種(コッカスパニエル・レトリーバー・ビーグルなど)は特に要注意です。
教科書的には外科手術の適応となり、同時に抜糸までの2週間、厳密で適切な管理が行われないと耳が変形してしまいます。
当院では、血腫を抜いて生体の炎症反応を利用した耳介内注入療法を1週間ごとに2回ほど実施しています。この方法で、より簡便で良好な治癒を実現しています。
元気食欲はあるのだが、昨日より皮膚の表面にアザのような黒っぽい斑点があちこちにできてきたと、ご来院されました。
免疫介在性血小板減少症: 遺伝子疾患の一種で、なんらかの刺激を受けることにより血小板が自分の免疫機構により壊されていく病気です。
血小板の正常値は20万/μl以上ですが、25000/μl以下になると出血が起こってきます。黒っぽいアザは皮下出血(紫斑)です。すぐに免疫抑制剤を投与しないと貧血が進行し死の機転を取ります。
この症例は血小板は血球計算機では0、血液塗抹にも血小板は全く見られない状態でしたが免疫抑制剤の投与により迅速に反応し24時間後には10万/μlまで回復し紫斑もすぐに綺麗になりました
突然呼吸が速くなり、後ろ足を引くずって歩けない、どこか痛いのか、すごい声で鳴き続けていると来院されました。
猫の肥大型心筋症: 猫によく見る心臓病です。何の症状もない10歳以上の猫の一割が、実はこの病気を持っていたというデータもあります。
診断は心エコー検査で断定します。健康診断で見つかることが良くあります。重症化すると胸水や肺水腫が発生して口を開けて速い呼吸をするようになります。初期・中期であれば利尿剤に良く反応しますが、血栓ができるような末期の症例は予後が非常に悪く死の機転を取ります。
早期発見・早期治療のため心エコーを含めた健康診断が大切です。